This is the old United Nations University website. Visit the new site at http://unu.edu







第25回「佐藤栄作賞」受賞者インタビュー


English


佳作受賞者 Laxmisha Rai さん



論文題目 Sustainable actions for self-empowering development



      

私がこの論文コンテストに応募しようと思ったきっかけは、人権活動家や国内外のNGOなどの社会的組織に“貧困問題はいかにして売られているのか”という問題意識でした。アフリカにおける単純な貧困問題に対する広告やキャンペーンは、人々にしっかりとインパクトを与え、本当にその解決に繋がっているのでしょうか?実際、このようなアフリカでの貧困問題の悪化についての議論は、ゆうに10年以上もなされています。また、国 連専門機関には、このような問題に対して提案された策略も種々存在し、貧困根絶のための専門家も数え切れないほど在任しています。さらには、世界にはド ナーやボランティアなど多くの人々が貧困撲滅への支援をしています。そして今日、専門家たちは貧困問題に対して、何をどのように、そしていつ行うか、とい うノウハウをも理解し始めてきました。

で は、なぜ私たちは貧困を撲滅することに失敗するのでしょうか?それは、国連が直面する最大の課題は策略や計画の制作だけでなく、そこで提案された計画を実 際に力強い行動へ移すことであるからです。さらに、私たちは、意思決定段階において変化をもたらすことよりも、むしろ草の根レベルのアクションとその変化 こそが唯一の貧困撲滅策であることを銘記しておかなければなりません。     

 国 連による世界そして世界の(特にアフリカにおける)貧困撲滅運動は、私たちがよく耳にする対策会議、数え切れないほどの国際会議での議論、さらには対話の 促進や明示的なアクションに関わらず、10年以上経過しても未だにその成果は懐疑的です。大半のアフリカの貧困問題への挑戦は、国際的な人材の繁栄などの 草の根的戦略を基本とした多元的行動を中心に、より効果的に解決できると考えられます。貧 困問題は、貧しい人々への一時的な援助では根絶することは出来ません。私は、この論文で、腐敗認識指数と人間開発指数とを比較しその関係から途上国におい ての可視的な結論を記しています。そして、国連は、アフリカの国々やその市民らを、資金援助効果を自身で見極める重要な意思決定者とさせるべきでありま す。また、貧困の解決策とは、アフリカにおける青少年の教育に関する課題の解決だけでなく、地方に居住する青少年のそれや自営業者育成問題などをも解決す ることなのです。

私 は、論文の中で、発展途上国自身の視点から三つの基本的な課題を設定しました。まずはじめに、大部分のアフリカの貧困層は地方に居住しているのが現状です ので、地方都市の雇用問題の解決です。次に、適正な政府の欠如や資金の不正運用などの政治的な課題の克服、そして最後に発展途上国と先進国の急速な変化、 またリーダーシップ育成のプログラムの 欠如に対する課題です。さらに、これらを論じるために、私は国連へ四つの提案をします。第一に、国連は、貧困、地方に居住する家族や共同体へ接近すること で貧困問題を把握し、地方の世帯やコミュニティに草の根的戦略を課すこと、第二に、悪化を続ける地方の貧困を根絶するために、RUDSETIRural Development and Self Employment Training Institute)が行っているような地方での雇用可能性や実際雇用を自らの力で創出させるような貧困拡大の抑制、第三に、RTI(Right To Information Act)のような反政治崩壊に対する強力な解決策の提供、そして最後に、急速な変化のある発展途上国と先進国間において、同じ途上国内での経験値の共有のための南南協力、アフリカの子供たちの間での効果的なリーダーシップの創造であります。

日本語仮訳:佐野藍沙(国連大学ライブラリー・ボランティア)
     






5 Decenber 2009


Homepage
             ©2006-2010 ESMF/UNU Library