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第25回「佐藤栄作賞」受賞者インタビュー


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最優秀賞受賞者 Greg Lavender さん



論文題目  African youth as a source of hope and ingenuity: The role of the United Nations in engaging young people to help overcome poverty in Africa



     

私は、早稲田大学教授勝間靖氏による授業「人間の安全保障とグローバリゼーション」の中で、第25回 佐藤栄作記念論文についての紹介を受けました。この論文コンテストは、私がこれまで学んできた理論を思考解釈し、国連活動の現場に焦点をあてることによ り、実際の世界で応用する方法を組み立てる好機と思いました。私は、以前国連ボランティアとしてカンボジアでの国連開発計画に携わった際、発展途上国の若 者が直面している種々の問題を知りました。そこで、論文ではアフリカにおける総合的な貧困縮小政策の一環として、国連がいかに青年問題に関与しえるかを模 索しました。

アフリカでの青少年問題は、世界がこれまで失敗に堕してきたアフリカの様々な貧困問題の象徴であります。しかしながら、内戦に従事させられている青少年や、スラム街の失業者は多くを語らないのです。

で すから、私は、アフリカの青少年は大きな希望の源であり、アフリカの貧困撲滅への解決、そのきっかけをもたらしてくれると主張しました。また、人類が発展 していく中で、国連やその他の国連系機関は、アフリカの青少年への寄与態度を考えなおす契機を与え、大陸全体の長期的な貧困問題の解決策を創造できるだろ うとの考察もしました。青少年の創造力、行動力、そして快活力は、実質的で積極的な変化を生み出すに違いありません。

こ れまでの経験に拠れば、過去の解決策の一例が既存問題全てに適応できないことは明らかです。しかし、国連は、技術的物質的援助を提供すると同様に、力強い理想をも提供する というユニークな立場を取っています。それは、アフリカの青少年に自身の潜在的能力を意識させ、貧困問題への包括的な解決の糸口となるべき地域的解決策を 創出するでしょう。

若者と開発に関する近年の国連政策の進歩は、次の段階への重要な前進の一歩を象徴しています。ですが、開発途上諸国における貧困に効果的に立ち向かうために、若者が中心の位置を占めていることを反映できるより多くのことがなされなければなりません。

論 文では、国連とその国連専門機関は、アフリカにおける人類発展の枠組みの中で青少年に権利を与えられる、ということを二つの例を柱に説明しました。初め に、政治的参加を彼らに積極的に促したり、旧紛争地帯である西アフリカでの政策決定に関与させるというプログラムを提唱しました。そして、サハラ以南の最 貧困諸国で実業家や創造性に溢れる人材を生み出すための取り組みに焦点を当てました。

こ のような種々の具体的なアドバイスを提示した後、結論を“青少年の社会的主流化”と題し、国連の活動を通じて、人口増加問題、食 料安全、環境的な持続可能性、そして資源管理問題など貧困に関する全ての社会問題において、青少年の果たす役割の大きさを社会に認識させることが可能であ るとまとめました。

実際に実用的な結果を創出するのと同様に、このようなアプローチは既存する青少年に対する問題に対し、さらに悪い見方を与えるかもしれません。しかし、これは、アフリカの未来の平和と繁栄の象徴として、彼らをもう一度再認識するきっかけになるかもしれないのです。

   日本語仮訳:佐野藍沙(国連大学ライブラリー・ボランティア)






5 December 2009


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