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 環境と持続可能な開発プログラム(ESD)  

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 砂漠地域における持続可能な土地マネジメント
         プロジェクト期間 2004-

 Sustainable Land Management in Drylands
         アフリカ、アジア


 

背景
 
砂漠地域の生態系は、不定期に降るわずかな降水量を特徴とし、世界でも最も不安定な生態系システムのひとつといえるだろう。世界の陸地の41%を占める砂漠地域には20億人以上が住み、その多くは限られた水資源に頼らざるを得ない過酷な自然環境に曝されている。また、砂漠生態系の環境悪化のひとつに砂漠化があげられるが、不毛の砂漠地帯を除けば世界の砂漠地域の70%は何らかの形で侵食を受け砂漠化が進んでいると言われている。砂漠化や土地侵食の結果、人間社会や生態系が受ける負の影響は計り知れないといえよう。

過去にも砂漠化や土地侵食が起こると、技術を駆使して解決を図る動きがみられた。しかし、土地の侵食とは、起こる時期や場所によって程度や状況も異なるため対策や解決法も一様ではない。しかも限られた技術アプローチは、概して社会経済的側面や政策、制度、法律面の規制に抵触しないか、などの点に限定して考慮されがちである。しかし、かえってそういった社会経済的及び政策上の制約のために、砂漠地域で生活を営む人々が地域に適する技術を自由に選択し適用することができなくなるともいえる。そのため、画一的なひとつの方法より、経験上の知見に基づいて適するアプローチを選択する必然性が唱えられてきた。特に、その土地で生きる人々が過去の教訓や経験、他人の知恵や工夫から学び、試行錯誤も含めて持続可能な砂漠地域マネジメントにとって最適な方法を選びとる、という土地の人々ならではの経験と勘、能力などを尊重し、活かす方向を模索する。
 

 

目的 

 

学際的な研究活動と人材能力開発を目指す活動を通して、砂漠地域での土地劣化に対処した経験から学び、得られた教訓を今後のプロジェクトや研究活動に活かすことを目的としている。

・ 土壌、水、生物多様性などの観点から、砂漠地域の天然資源に適した包括的マネジメントを
  行いながら持続可能な開発を進め、学際的な調査研究活動を併せて行う。
・ 現地の専門家の能力強化及び若い専門家の能力育成に貢献する。実際は、包括的な土地
  マネジメントに関する国際研修プログラム(短期コース、修士号レベル)を組む。
・ 研究や研修などの形で南南協力を通して経験を共有し、地理的にも専門的にも多様な砂漠
  地域の研究者及び研究機関のネットワークを構築、強固な関係を築いていく。

 

 

期待される成果

 

・ 毎年10名の若い専門家に、大学院修士レベルの砂漠地域マネジメント研修を行う。
・ 毎年20名の専門家に、土地劣化対策と生計向上のための持続可能なアプローチについて
 専門性を一層磨く短期コース研修の機会を提供する。
・ プロジェクト実施地に適した実践法及び慣習等を見極め、劣化した土地の再生復元を図る。
・ 伝統的な水資源のマネジメントについて調査研究を進める。
・ 緊密なネットワークを構築、維持する。

 

 

パートナー

 

UNU-INWEH (国連大学 水・環境・保健に関する国際ネットワーク)
UNESCO - MAB (Man and the Biosphere) Programme (国連教育科学文化機関)
・ ICARDA, Institut des Regions Arides (IRA), Tunisia
・ Cold and Arid Regions Environmental and Engineering Research Institute, China
・ AridLandResearchCenter, TottoriUniversity (鳥取大学 乾燥地域研究センター
School of Development Studies, University of East Anglia, UK
・ Lake Zone Agricultural Research & Development Institute, Tanzania
Makerere University

  担当 Liang Luohui




2007年6月6日

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