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 環境と持続可能な開発プログラム(ESD)  

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ESD プロジェクト
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 農業多様性マネジメント
       プロジェクト期間   2004-

  Managing Agrodiversity
       アフリカ、南アメリカ、アジア


 

背景 
 
農業多様性の網羅する範囲は多岐にわたる。多種多様な遺伝子資源はもとより、地域特有の地形や風土、各地の伝統的な社会組織や技術などのあらゆる要素がうまくかみ合いながら機能することで、その土地における豊かな生物多様性を保全できる。つまり、農業や環境の変化が土地に及ぼす負の影響から生物多様性を最大限に守り維持していくために、土地に適する農業多様性が機能すると考えられよう。

以前、本学主導でPLEC(*1, People, Land Management and Ecosystem Conservation)という生物多様性プロジェクトを実施した。しかし生物多様性保全、害虫駆除、栄養及び水循環、炭素吸収源及び炭素蓄積などの観点から生態系の保全を図りつつ、地域の生計向上に果たす農業多様性の役割(食糧安全保障、収入向上、価格変動の激しい市場商品や環境変動への対応など)を強化促進するには、農業及び生物多様性に関する理解が今だに十分とはいえない。このような状況で、農業多様性の諸要素からたった一つの点をとりあげるのではなく、全体を包括的に捉え有機的に結び付けるアプローチの普及こそが望ましい。特に、社会制度や慣習などは地域の多様性を扱うマネジメントの基盤となるだけに、その有用性と併せて一層着目されるべきであろう。
 


目的




このプロジェクトはPLECの成果をもとに進めており、目的は
3点ある。
農業、資源保全、貧困削減において、優れた農業多様システムの核となるようなモデルや政策
 マネジメントを発展させる。
南アメリカ、アフリカ、アジアの諸地域で実施される人材研修プログラムを拡大し、インターネッ
  トベースで情報普及を進める。さらに、得られた成功事例を基に農業多様性の普及拡大を
  図る。
南南協力を推進し、生物圏保全地域及びそれに類する地域の効果的マネジメントと持続可能
 な開発を図る。必要に応じて企業ならではの知識や得意とする手法を参考にする。

 


期待される成果




農業及び資源管理における農業多様性システムや、発展途上国にみられる伝統的農業制度
 の根幹となるような政策アプローチを発展させる。
特有の農業システムを有する各地域(南アメリカ、アフリカ、アジアの各一ヶ所)において、試験
 的に人材研修プログラムを立ち上げる。
調査方法や農業多様性の発展、農家による改革、及び農民の技術的知識について、論文、
 報告書など出版物を定期的に発行する。
プロジェクトの実施現地でワークショップを開き成果を共有、研究上のネットワークの緊密化を
 図る。

 


パートナー




UNU-INRA (国連大学 アフリカ天然資源研究所)
FAO (国連食糧農業機関)
IPGRI: In Situ Conservation of Agricultural Biodiversity
UNESCO:: South-South Co-operation Programme (国連教育科学文化機関)
Center for Environmental Research & Conservation, Columbia University, USA
Universidade Federal do Para, Brazil
Universidad Autonoma del Estado de Mexico (UAEM), Mexico
・ University of the West Indies, Jamaica
University of Ghana, Ghana
・ University of Conakry, Guinea
Chiang Mai University, Thailand

・ Center for Southeast Asian Studies, Kyoto University (京都大学東南アジア研究センター
・ Center for Chinese Agricultural Policy, Chinese Academy of Sciences
Department of Anthropology, Australian National University

  担当 Liang Luohui, Dr. Shimako Takahashi

 
*1 PLEC People, Land Management and Ecosystem Conservation)とは


辺境地域における生物多様性マネジメントのモデルプロジェクトとして実施された(1993−2002)。農業生態系の保全に焦点を置き、地元の農家や実務者と共に地域に根差したマネジメントの実践を試みたもので、PLECの特徴として2点挙げられる。(1)小規模な農業形態で、地元の伝統的手法や知識を尊重する農民参加型のアプローチ、(2)現代の技術や知識を導入、駆使して従来の方法との相乗効果を狙う。

また、PLECプロジェクト実施地域はアフリカ(ガーナ、ギニア、ケニア、タンザニア、ウガンダ)、アジア太平洋州(中国、タイ、パプア・ニューギニア)、南アメリカ(ブラジル、ジャマイカ、ペルー、メキシコ)の森林、山岳地域、半乾燥地帯、湿地帯などにわたった。各地域の地元密着型のグループが米国、日本、オーストラリア、英国の科学者の協力を得るなど、きわめて学際的なチームによる活動であった。

→ 詳しくは http://archive.unu.edu/env/plec/ (英語)


 

2007年6月6日

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