国連デー 2009
「国連デー」は、1945年10月24日に国連憲章が発効したことを記念して設けられた国連の記念日で、世界各国で記念行事が行われます。2009年の国連デーを記念して、国連大学では10月23日(金)に「人間の安全保障」をテーマにシンポジウムを開催します。また、日本国内の国連諸機関と協力して、東京渋谷の国連大学本部の屋外において、どなたにでもご参加いただける各種イベントや展示、パフォーマンスを用意しております。
屋外イベントは、国連大学本部の前庭で朝から行われ、各種展示やワークショップ、パフォーマンスのほか、地域の農産物を販売するファーマーズマーケットやオープンカフェ、そしてUNUメディアスタジオ制作の映像作品を上映するミニシアターを設置する予定です。
国連ウィークの各種イベントに加え、青山周辺の企業や団体が連携した「青山コモンズ」も、10月24日、25日の週末にかけて「都会で里山に触れる」というテーマで子供も大人も楽しめるさまざまなイベントを国連大学本部とその周辺で行う予定です。
国連デー・シンポジウム
人間の安全保障の発展-15年の回顧と展望
10月23日、 14:00〜17:00、 国連大学本部
事前登録は終了しました。尚、当日空席のある可能性もございます。当日参加をご希望の方は、身分証明書をお持ちの上、受付にお越しください。
「人間の安全保障」は、1994年の『人間開発報告書』で初めて明文化された概念です。個人とそのニーズを政策立案の中心に据え、自然災害や貧困、疾病、不平等、暴力といった人々の安全保障に対する脅威を明らかにし、そうした脅威への対応策を探求するための哲学的根拠となるものです。日本は本概念の提唱国の1つとして、知的面、経済面、そして実施面において最大の貢献を行ってきました。国連大学で開催される国連デー2009シンポジウムでは、誕生から15年を経た「人間の安全保障」の概念を検証し、この概念がどのように発展してきたかを詳しく述べるとともに、今後の課題を探ります。
基調講演者には、国連平和維持活動(PKO)局政策・評価・訓練部長である中満泉氏を迎えます。
続いて5名の著名なパネリストが、以下のような様々な問いについて論じる予定です。
- 提唱されてから15年、「人間の安全保障」の概念は今どのような位置付けにあるか
- うまくいったことは何か、失敗したことは何か
- 国家ではなく個人に重点を置くことで、国連の活動面における権限が効果的に実行でき、平和や開発、サステイナビリティが強化されたことを最もよく表している実例は何か
- 「人間の安全保障」における現在の課題は何か。それらの課題は15年前と変わったか
- 過小評価されている脅威は何か、より優先的に取り組むべき脅威は何か
- 次の15年間に期待できることは何か
- 2025年においても「人間の安全保障」の概念は今日的意義を持っているか
シンポジウムでは、「人間の安全保障」の概念に関する詳細を学術的に述べるだけでなく、その機能面および実施面の問題についても考察します。2010年に刊行予定の国連事務総長による『人間の安全保障報告書』に向けてアイディアを議論する場であると同時に、同概念に関する最新知識を普及し、国連の活動への幅広い参画を一般の方々に呼びかける機会となることが期待されます。
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Page last modified 2019.04.16.